2015/01/07






海外では死ぬまでに一度は行きたい場所とも紹介されているらしい直島。そういうわけか泊まっている方の半数ほどは海外からの旅行者のようでした。大阪にいた頃には周りに「今度直島に行くんです」って言う人(シンゴも含む)がちらほらいたんだけど、関東からだとなかなか遠いから忘れかけてた。若い頃に気にはなりながらも行かなかったのは、芸術に触れて何も感じることができないかもしれない自分が怖かったから。今はね、近くなって行けるとトコには行かないとって言うのと、コンプレックスも歳とともに薄れて素直になりましたから。それにしてもこういう時の佳織さんはすぐに作品と呼応してなんか感じ取ったりしていてとても羨ましい。僕は瞬間的に何かを読み取るなんてことが全然できないので、今回も何年か後にあっ!あれってこういうことだったんだ!っていう突然の気付きに賭けます。結構大人になってから海猫ってにゃーにゃー言うから海猫なんだって気付いた時はバスの中でああっ!って大きな声を出してしまいましたから。それとこれを一緒にするなという感じですね。そんな僕でも作品を観て感じたことがありましたが、これから行く予定のある方の為に作品の感想は書きません。建物の写真も載せません。やっぱりご自身の目で観るのがよろしいかと思いますので。ひとつだけ言えることは死ぬまでに行った方が良いのは日本人も一緒だろうということです。あーだこーだ言う前にとにかく体感すること、作品のオーラを感じると言ったら良いのでしょうか、芸術ってそういうものなんだと生意気に思いました。それにしてもそういった世界的な作品を包み込んでしまう安藤忠雄って一体なんなんだ。その懐の深さはなんなのだ。直島はけっこう暗い過去を背負っていたのに。関西には安藤建築が多くあるので時々目にすることがあって、「あの建物って安藤忠雄なんだって」って知った風に言ってたけど、よく考えたら彼のこと何も知らない。そんな訳でこれからしばらく“大阪の下町が生んだ世界の安藤忠雄”にまつわる本を読みたいと思います。そうそうもうひとつ、これから行く予定のある方の為に言っておかなくちゃなーと思うのですが、ベネッセハウスは少し残念だった。建物ではなくスタッフさん。笑顔がないわけではありません、やる気がないわけではありません。でも正直に言うとスタッフの方々のこの場所を心から楽しんでもらおうという気持ちが少なくとも僕たちには全く伝わってこなかった。帰り際になって、「フロント横の階段を下りるとラウンジがあって、お泊まりの方は無料でお飲物を飲んでゆっくりして頂けます」なんて言われてもねぇ。いやいや着いたら最初に言うことでしょ!それって!とか、「歩いて10分で着きますよ」実際はそれ以上でひたすら上り坂。とか…終始ちぐはぐ、そんな感じ。